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2010年9月1日水曜日

頭痛とは

頭痛とは、その名の通り頭に感じる痛みのことです。
その痛みの中で表面痛以外のものを一般に「頭痛」と呼びます。

頭痛には幅広い症状があり、様々なタイプの痛みがあります。
一般的に誰もが経験する症状でもあり、頭痛が致命的疾患あるいは重篤な病気の表れであることがあります。
頭痛の原因特定は難しく非常時重要な症状だとされることもあります。

一般的に頭痛はありふれているものなので、誰でも日常的に感じることのある症状です。
頭痛は身体的に感じる愁訴です。
病院の外来に初診で訪れる患者さんの約10%の人が症状として頭痛を訴えます。

慢性的に頭痛を抱えている人の大半は機能性の頭痛と言われるもので、緊張型頭痛と片頭痛の両方をあわせもった症状です。
日常生活に支障をきたすほどの頭痛を全人口の半数近い人が感じています。
また性別でみると男性より女性の方が頭痛を訴えることが多いです。
緊張型頭痛で見るとその6割が女性で、片頭痛に至ってはその8割が女性となっています。

女性の場合、月経時などにホルモンバランスが崩れることにより頭痛を伴うことがあります。
このように体調の変化、精神的なストレスなどによって頭痛を起こすことがあります。
本来の体質によって頭痛を起こしやすい人もいれば、脳出血や脳腫瘍などの重篤な病気にかかっているのではないかと心配する患者さんも多くいます。
そのためたかが頭痛と軽んじることなく、病院では頭痛の患者さんには痛みを止めるだけではなく精神面でのケアも行っています。


頭痛の種類

頭痛は一次性頭痛と二次性頭痛に分けることができます。
一次性頭痛は基礎疾患がなにもなくただ頭痛があるだけの状態。
二次性頭痛は頭痛の原因が別の疾患にあって起こっている状態。
また一次性頭痛においても、単独で頭痛が起こっている場合と2つ以上の頭痛が合併している場合があります。

一次性頭痛は慢性的なもので、症状のある患者さんも「いつものことだ」と心得ている場合が多いです。
慢性的に反復的に起きているために患者さんもある程度の痛みならば自己判断だけで市販薬をのみ医療機関を受診しない場合が多いです。
医療機関を受診するまでに至る頭痛とは、普段経験したことがないほどの痛みがあるものになります。

一次性頭痛には緊張型頭痛と片頭痛さらに群発頭痛があります。
緊張型頭痛が起こる原因としては、精神面や身体面からくる筋肉の緊張が関係しています。
この緊張がいろいろと絡み合うことでこの種の頭痛が起こると考えられています。

身体的ストレスとは、主に目を酷使したり、自分に合わない枕を使っていたり、無理な姿勢を長時間続けていたりするなど目や肩などに対してストレスをかけることで起こります。
長時間のストレスで筋肉がこわばり体の血行が悪くなります。
そして筋肉の中に乳酸などの疲労物質がたまって、神経を刺激して頭痛を起こすという理由です。
日常的にパソコン画面を長時間見続けたり同じ姿勢で作業をしていたりする人などに起こりやすい頭痛です。

精神的ストレスとは、心配事や不安などの悩みのことで、これらを抱えている人に頭痛が起こるものです。
これらのストレスによって自立神経の働きが悪くなり頭痛を起こすことがあります。
ストレスはその人の性格によっても抱える大きさなどに差が見られます。
ですから几帳面な人や考え込んでしまうタイプの人には頭痛が起こりやすいと思います。


群発頭痛

群発頭痛は一次性頭痛でクラスターヘッドエイクとも呼ばれます。
この群発頭痛についてのメカニズムは今現在まだ明らかになっていません。

群発頭痛の特徴としては、一定の期間に毎日同じ時間頭痛が起こるというものです。
この期間を群発期とするならば、この群発期が1年に1度あるいは3年に1度というようなペースでやってきます。
そして一定期間は1ヶ月から人によっては3ヶ月と長期間もの間毎日頭痛が起こるのです。
このような頭痛の型を群発地震になぞらえて群発頭痛と呼ばれています。

人によってこの発作が起こる時間は様々です。
睡眠中に起こることもあり、寝ていても起こされるほどの激痛に襲われます。
群発頭痛の痛みは他の頭痛よりもはるかに痛く、出産よりも痛いと言う人がいます。
心筋梗塞と尿結石とこの群発頭痛を「三大痛」と呼ばれています。
中には「自殺頭痛」と呼ぶ人までいます。
睡眠中に襲われると寝ていられないので睡眠不足になり、毎日同じ時間にやってくるため睡眠に対する恐怖心を持つ人もいます。

群発頭痛で痛む部分は眼球の奥です。
これは目の後ろにある血管が拡張することによって炎症を起こして痛みとしてあらわれるようです。
さらにこの血管の周りにある自律神経が刺激されるために、瞳孔が小さくなる、涙や鼻水がでるといった症状もあらわれます。
ひどくなると吐き気がでることもあります。

とにかく我慢の限界を超えるほどの痛みが襲うとてもつらい頭痛です。
経験者にしかわからないと言われるほどすさまじい痛みに襲われます。


二次性頭痛

二次性頭痛は他の疾患の影響によって起こる頭痛です。
まず頭部外傷による頭痛です。

頭部外傷とは、頭頸部の血管障害によるものです。
脳において脳血管障害などが起きるとそれによって頭痛が引き起こされることがあります。
これらの代表的なものに、脳出血やくも膜下出血、動脈瘤や髄膜炎などがあります。
この際の頭痛の特徴としては、突然何かで殴られたような痛みが起こることです。
これら脳血管障害の場合、命の危険を伴う重篤な病気が多いため一刻も早く救急処置をすることが大切となります。

非血管性頭蓋内疾患によるものとしては、脳脊髄液の脳内圧が上昇あるいは低下、SLEなどの非感染性炎症によるもの、脳腫瘍などによる頭痛があります。
物質によっても頭痛が起こることがあります。
例えば食べ物です。
食品に含まれているチラミンやアルコール、グルタミン酸、亜硝酸塩などによって起こります。
具体的にはチーズやチョコレート、赤ワインに多くチラミンが含まれています。
そのほかアイスクリームなどの冷たいものを食べると頭痛を起こす「アイスクリーム頭痛」と呼ばれるものもあります。
冷たいものを食べることで体温を維持するために大量の血液が流されて血管が拡張するために起こる頭痛です。

感染による頭痛には、脳腫瘍や髄膜炎、肺炎球菌、インフルエンザ、風邪などあらゆる感染症によって頭痛は引き起こされます。
恒常性の障害による頭痛には、低血糖、月経、透析、ストレスなど様々な要因によって頭痛が引き起こされます。
目や鼻、口腔などには、中耳炎や緑内障、副鼻腔炎、歯髄炎などによる頭痛があります。
その他不眠やストレスなどの精神的要因からも頭痛は引き起こされます。


頭痛の原因

頭痛の原因は頭の近辺で起こります。
代表的な箇所として次の3つが挙げられます。

まずは「神経」です。
頭痛の原因として神経が刺激されることにより起こる神経痛があります。
顔が痛い三叉神経痛や後頭部に痛みがくる後頭神経痛などが神経と関係のある頭痛です。
三叉神経痛は神経の近くにある動脈が神経に触れることにより動脈の拍動が伝わって神経に刺すような痛みが走ります。
後頭神経は頚椎の間から出ているもので近くの骨や靭帯が変形して神経を締め付ける際に痛みが走ります。
首を動かすだけで後頭部などに痛みが走ります。

次は「血管」です。
頭皮の動脈にある血管の壁の中には痛みを感じる神経がたくさんあります。
これらの血管が拡張してくると血管性頭痛の特徴的な拍動性の痛みがやってきます。
体の中にあるセロトニンというホルモンが神経伝達物質で血管を拡張させたり収縮させたりします。
何らかの刺激が加わると血小板から急激にこの物質が放出されます。
これにより脳の血管が一時的に収縮をして血の巡りが悪くなります。
そしてセロトニンが尿から分泌された後、収縮していた血管が今度は拡張してその際の拍動が神経から伝わって頭痛が起こります。

次は「筋肉」です。
筋肉の中で血管は筋肉にもまれる形で血を体内にめぐらせています。
ところが同じ姿勢を続けていると筋肉が動かないために血の巡りが悪くなります。
そして筋肉に酸素が不足して乳酸が貯まります。
硬くなってしまった筋肉を無理に動かそうとすると筋肉の繊維に裂け目が生じます。
そしてその部分が硬くなります。
筋硬結とよばれて触るだけでとても痛いです。
またここを押すと離れた場所が痛みます。
それが関節痛です。
頭部においては頸部で筋肉膜痛が起こることで関節痛の代わりに頭痛が起こります

以上のような原因が個別に起こす頭痛や全てが関係して起こる慢性頭痛もあります。


症状

それぞれの頭痛の一般的な症状を示します。
自分の頭痛がどれにあたるのか診断してみてください。

まず「片頭痛」の一般的な症状です。
額の辺りを重点的に、目の周りやこめかみ付近が痛い。
痛さの感じがズキンズキン、ガンガンなど拍動性の痛みが続く。
アルコールを飲んだり、お風呂に入ったりして血行がよくなると頭痛症状が悪化する。
ひどくなると嘔吐症状もでる。
音や光などが頭に響く。
頭痛症状が現れる少し前に前兆としてきらきらと目の前に光が見える。
空腹の場合、特に頭痛がおきやすい。

次に「群発頭痛」の一般的な症状です。
目の奥をえぐられるようなとてつもない痛みがある。
アルコールを飲んだり、お風呂に入ったりして血行がよくなると症状が悪化する。
季節の変わり目などに特に痛くなる。
涙がながれたり、鼻水がでたり目が充血したりする。

次に「緊張型頭痛」の一般的症状です。
後頭部から頭頂部にかけて痛みがある。
毎日頭痛する。
後頭部や頭全体が何かにしめつけられているような痛みを感じる。
頭がパンパンに張っているようだ。
たまにふわーっとめまいがする。
アルコールを飲んだり、お風呂に入ったりして血行がよくなると症状が悪化する。

次に「後頭神経痛」の一般的症状です。
頭や首を動かしただけでビリッとした鋭い痛みが、後頭部から側頭部にかけて起こる。
首がズキンと痛くて動かせないほどである。

最後に「慢性連日性」の一般的症状です。
毎日朝起きたら頭が痛くて慢性的に薬を飲んでいる。
それでも痛みが治まらないタイプの頭痛である。


治療法

慢性的に頭痛を抱えている場合、その治療方法はどのようにしたらいいのか見ていきます。
「片頭痛」の場合、治療方法は二種類あります。
一つは予防的服薬で、薬を日頃から飲んで頭痛を防ぐものです。
片頭痛は人それぞれ違いますが大体の場合は週に1回あるいは月に1回くらいのペースでやってきます。
このペースによってもどれだけ日常生活に支障があるかによっても予防で薬を飲む必要性が違ってきます。
この他にも日頃から規則正しく生活することで片頭痛の予防につながります。
もう一つは発作頓挫療法で、頭痛が起きたときに消炎鎮痛剤あるいはトリプタンを飲みます。
そしてこめかみ部分を冷やして安静にしておきます。

「群発頭痛」の場合、慢性頭痛の中でもたった1%程度の頻度でしか起こらないものですが、その特徴的な痛みの強さのために一度群発頭痛の人を見たら忘れられないほど印象に残ります。
目頭を押さえ頭を抱えてうなる姿はまさにその痛さを物語るすさまじさです。
一般的に群発頭痛の場合はそのまま放置していても3時間程度すれば痛みは治まってきます。
しかしその間がとても痛いのでなかなか耐えられるものではありません。
そのため群発頭痛の人は病院へ駆け込む人が多いようです。
群発頭痛は特に季節の変わり目である春と秋に多いため、この時期は患者さんが多くなります。

予防法としては、日頃から漢方薬を服用するか、塩酸ロメリジン市販名はミグシスなどを服用するとやや効果が期待できます。
ミグシスは初めて片頭痛の薬として保険適用が認められた薬です。
治療方法としては、純酸素吸入を行うか注射を打つか、神経ブロックです。


治療法2

「緊張型頭痛」は最も多い疾患です。
多くの人が頭痛に悩んで医療機関を受診しますが、そのうち8割の人がこの緊張型頭痛です。
緊張型頭痛が起こる原因としては、精神的にストレスを抱えた場合、筋肉や筋膜が硬くなってしまいそれに伴って動かすだけで痛みを生じる場合。
首の骨自体が弱ってしまい関節が緩くなりそのために痛みを生じる場合が考えられます。

これらの頭痛原因によってそれぞれ治療方法は異なります。
基本的な治療としては、首や頸部の硬くなった筋肉をもみほぐしてあげます。
その部位を温めて体の血行を良くしてマッサージやストレッチをすることで筋肉をほぐします。
精神的な要因の場合、ストレスの原因を取り除くことが一番ですがそれが難しい場合は、体がリラックスできる環境作りやストレッチなどによるリラックス効果を狙います。
筋肉や筋膜が硬い場合は運動をしていて怪我をしたとか寝違えなどによるものです。
その場合痛みが出てすぐのときは痛む部分がまだ腫れていると思いますからそこを冷やします。
1週間程度して怪我の腫れがひいてきたら温めてマッサージします。
後頭部や目、肩などをカイロなどで温めるといいです。

その他にも気分が落ち込んで「うつ」状態になって頭痛を伴うことがあります。
このような場合はきちんと病院に通って専門医に抗うつ剤をもらったり眠れない場合には睡眠導入剤をもらったりして対処しましょう。
またスポーツなどをしていると突発的に頭痛を伴うことがあります。
これは水泳中などにとくに起こることできちんとウォーミングアップを行っていれば防ぐことができますから注意しましょう。


トリプタン

片頭痛の有効な治療薬として「トリプタン製剤」があります。
以前は片頭痛の痛みを和らげる治療薬としては「アスピリン」などの鎮痛薬が主流でした。
それが最近ではこのトリプタンがよく用いられるようになってきました。

トリプタン系の薬剤では、拡張した血管を元の大きさに収縮させて頭痛の痛みを取り払う働きと、痛みを知らせる伝達物質の放出を抑える働きがあります。
今から10年以上前に欧米では既に使われていた薬です。
日本では2000年にやっとトリプタンの注射が処方可能になり、2001年にトリプタンの経口薬が処方可能となりました。

トリプタンは片頭痛が起きてから出来る限り早いタイミングで服用すれば、それだけ高い効果が得られます。
ですからどんなときでもすぐに薬が飲めるように水が無くても飲むことができるようになっている錠剤もあります。

さらにもうひとつ大きな特徴として、従来使われてきた薬と違ってこのトリプタンでは頭痛発作がピークに達しているときに服用しても痛みを改善する効果があることにあります。
だからといってピークになるまで待つ必要はなく、頭痛になったら極力早く服用する方が効果は高いです。
頭痛に伴ってまれに吐き気や嘔吐、音や光に過敏になる症状が現れることがありますが、これらを軽減する効果もあります。
このように従来の薬では効果があまり得られなくて家事や仕事などの日常生活に支障をきたしていた人もこれならば大丈夫かもしれません。
専門医に相談して適切に薬を処方してもらいましょう。


発作が起きたら

基本的には頭痛の発作が起きたら医療機関を受診して、医者にきちんと薬を処方してもらうことが一番です。
しかしそれ以外にも自分でできる頭痛の痛みを抑える方法があります。
そのときの状況に応じて使うと効果を発揮すると思います。

まず片頭痛の場合は、安静にすることが一番です。
片頭痛の発作が起きると痛みで本人は立っているだけで辛いです。
ですから可能な状況ならば部屋を少し暗めにして横になるといいです。
眠れるようならばそのまま寝てしまうのがいいでしょう。
適度な睡眠をとることで過敏になってしまった脳を沈静化させて拡張した血管を収縮することができるからです。
しかしそのときの状況によって寝ることができないときもあります。
そのときはその場に座ってしばらく安静にするだけでもいいと思います。

他には頭を冷やすことで痛みを和らげることができる場合があります。
氷枕や保冷パックなどにタオルを巻いて頭の下に敷いて寝たり、冷却シートや氷嚢などを額の上に乗せたりするといいです。

緊張型頭痛の場合は、体をリラックスさせることで痛みを和らげる効果がある場合もあります。
マッサージをしたり、お風呂に入って体を温めたり、運動をしたりして体をリラックスさせるようにしましょう。

これらはあくまでも発作が起きたときの一般的な対処方法です。
人それぞれ頭痛のタイプも状況も違います。
どの方法が一番効果を発揮するかは試してみなければわかりません。
一通り試してみて自分に合った方法を見つけるようにしてください。


発作の予防

頭痛の発作を起こさないようにする頭痛の予防はとても大切なことです。
頭痛を予防するためには、頭痛を起こさないように予防薬を飲む方法と、頭痛の誘因を避ける方法があります。

片頭痛の誘因は人それぞれ違います。
そのため個別の誘因を挙げて対処方法を考えることは不可能です。
しかし一般的に言えば、日頃から普段と違う生活をずっと続けて行くと片頭痛が起こりやすくなるということです。

誘因の大きなものとして、「不規則な生活リズム」が挙げられます。
頭痛もちで日頃から悩んでいる人は特に不規則な生活を行わないように日頃から気をつけてください。
食事も一日三回きちんと摂取します。
暴飲暴食はもってのほかです。
多くの品目をバランスよく摂取するように心がけることが大切です。
規則正しく睡眠も十分にとります。

次は「食品」についてです。
片頭痛を誘因する食べ物として、チョコレートやチーズ、赤ワインなどがあります。
その他にもアルコールやかんきつ類、乳製品や卵製品、高脂肪食などを誘因とする人もいます。

その他の誘因としては、人ごみや臭いや光が強いところ、食べすぎ、空腹、雨なども片頭痛の誘因になりえます。
運動することはいいことですが、過度に行いすぎるとこれがまた片頭痛の誘因になることがあります。
運動は適度に行うのが一番です。

十人十色で10人いれば10通りの頭痛の原因があります。
これだと一方的に決め付けることはしないで冷静に自分の頭痛の誘因因子は何か探ることがポイントです。
原因がわかれば予防方法も見えてきます。


予防薬

日頃から自分で頭痛を予防するためのひとつの方法として予防薬を服用することがあります。
頭痛で悩んでいる人にとって、予防薬というのはとても有用なものです。
しかしながら毎日飲んでいればいいのかというとそうではありません。
頭痛は年に1回、あるいは半年に1回程度しか起こらないのに、そのために1年中毎日飲み続けるというのはおかしな話です。
薬の飲みすぎは体にもよくありません。
予防薬の飲み方、どの種類を飲めばいいのかについても医者の指示の元に使用することが必要です。

それではどれくらいの頻度で頭痛を起こす人が日頃から予防薬を服用するべきなのでしょうか。
だいたい月に2回以上頭痛の発作が起きる人は予防薬の使用を考えた方がいいと思います。
頭痛が頻繁に起こって悩んでいる人はすぐに医療機関を受診するべきです。
予防薬を服用しようと思ったら、頭痛の症状や職業、ライフスタイルなどに合わせた薬を処方してもらうように医者と相談しましょう。

予防薬をもらったら毎日飲み続けることが大切です。
基本的には1日2回朝と晩に飲みます。
効果は服用してから早い人で2週間、大部分の人は4週間で効果がでてきます。
予防薬を服用して効果がでているかどうかを判断するには、2ヶ月くらい服用して様子を見なければなりません。
即効性はありませんから、必ずどんな薬も2ヶ月以上は服用して様子をみましょう。
予防薬服用の際にはくれぐれも医者の指示を守って正しく服用するようにしましょう。
決して自己判断してはいけません。


通院

日本の人口の約半数近い人が頭痛に悩まされています。
しかしその中で医療機関を受診している人はほんのわずかな人数しかいません。
片頭痛を抱える人でいうと、悩んでいる人の70%以上の人が一度も医療機関にかかっていないのです。

頭痛の治療薬に関しても他の薬同様に開発が進められてきました。
そして現在は副作用の少ない頭痛薬がでてきました。
ひとりで頭痛の痛みを抱えて悩むのではなくきちんと医療機関を受診して治療やアドバイスを専門家からもらうことは頭痛改善の近道です。

頭痛には実に様々な種類があります。
医療機関に行けば、自分の頭痛の種類、タイプをきちんと診断してもらうことができます。
それにより的確な治療法、治療薬を知ることができます。
また頭痛には命に関わるほどの大きな病気が隠れていることがあります。
ただの頭痛だからと見逃すわけにはいきません。
くも膜下出血、髄膜炎、脳出血など危険な病気の痛みを普段の頭痛と勘違いして我慢してしまうこともあります。
普段の痛みと違うと感じたら即座に医療機関を受診してください。

自己判断で市販薬などを飲み続けても、頭痛の種類に合っていなかったり、自分に合っていなかったりして逆に頭痛症状を悪化させてしまうことになりかねません。
鎮痛剤は飲みすぎると薬物依存、乱用になりかねない危険な薬でもあります。
きちんと医者の処方を受けて適正な薬を飲むことが頭痛を改善する方法です。
このようにして適切な治療を受けることによって、日頃の生活も痛みから解放されて穏やかな生活を送ることができます。


頭痛外来

いざ医療機関を受診しようと思ってもどの病院に行けばいいのかわからず、どこの科に行くのかさえ悩む人が多いと思います。
そうしているうちに受診するのが億劫になり行くのをやめてしまう人もいます。
このような場合に頭痛に悩まされている人が医療機関に気軽に来られるようにと設置されたのが「頭痛外来」です。

頭痛外来では、その人の症状を医学的に診察して、ときには検査を行い診断してお薬の処方をします。
診療している先生たちの専門分野は多岐多様にわたっています。
神経内科や脳神経外科、精神科や内科、ペインクリニックなど多数です。
頭痛の原因が患者さんごとに様々あるように、携わっている医者も様々なのです。

神経内科とは主に脳や脊髄、筋肉、末梢神経に至るまでみるところです。
運動機能や感覚機能がうまく機能しなくなったり、物事を考える認識機能がうまく働かなくなったりしたら神経内科に関する病気が疑われます。

脳神経外科とは脳や脊髄、末梢神経さらにその付属器官などの神経系で外科的治療が必要な疾患を対象としています。
治療対象疾患は年々増加していて一概にこれを担当しているとは言えません。

ペインクリニックとは神経ブロック法を使って痛みに関する診断と治療を行うところです。
治療方法は神経ブロック、薬物療法、鍼灸、理学療法、心理療法、漢方などがあります。
その科とも連携しあって総合的に痛みについて治療をしてくれます。
頭痛に悩んでいる人は一度これらの中から該当しそうな科を選択して受診されるといいと思います。


塩酸ロメジリン

片頭痛を起こりにくくするための薬を予防薬と言います。
この予防薬には様々ありますが、代表的な薬として「塩酸ロメジリン」があります。
市販名を「ミグシス」、「テラナス」と言います。

予防薬を飲むことで頭痛の頻度が減ったり、頭痛に伴う吐き気や嘔吐などの症状がなくなったりします。
実際に頭痛が起こってしまった場合には消炎鎮痛薬を飲みます。
これらの薬は早めに服用した方が効果はあがります。

「ミグシス」はファルマシア・アップジョンから、「テラナス」は日本オルガノンから発売されています。
どちらも1錠あたり5mgです。
1日の服用回数は2回で、1回に1錠ないし2錠服用します。
塩酸ロメジリンとはカルシウム拮抗薬の仲間で、日本国内で始めて片頭痛の薬として保険適用が認められた薬です。
脳の血管に向けて作用して、脳血管の収縮を抑えてくれます。
そのため片頭痛の発作回数を減らしたり、時間を短縮してくれたりします。

治療の対象者としては1ヶ月に2回以上片頭痛の発作が起きる人が医療機関を受診すると治療してもらえます。
通常は1日2錠つまり10mgを2回朝食後と夕食後あるいは就寝前に服用します。
症状によっては1日に20mgまで服用量を増やすことがあります。
服用期間は一般的には3ヶ月程度です。
最後薬の服用を中止するときは、1週間から2週間の期間で半量ずつにしていき徐々に減らします。
症状を診ながら進めていき、頭痛の発作が現れなければ服用を中止します。
薬の副作用として、眠気、めまい、ふらつきなどがあります。


塩酸ロメリジン2

塩酸ロメリジンは様々ある頭痛の中でも片頭痛に効果を発揮します。
それはなぜなのか理由を説明します。

市販されている塩酸ロメリジンの「ミグシス」や「テラナス」などの薬の添付文書にある副作用欄には「頭痛」と書かれています。
片頭痛を予防するはずの薬がなぜ副作用に頭痛をもたらすのか。
片頭痛はそもそも血管が拡張するために起こる痛みです。
予防薬である塩酸ロメリジンには血管拡張作用があるためそのように副作用に記入されているのです。

しかし大丈夫なのです。
塩酸ロメリジンなどの予防薬は片頭痛の最初に起こる脳血管収縮を抑制してくれる働きがあります。
片頭痛とは血管収縮が起きた後にその反動として血管を拡張しようとして起こる痛みなので、先に収縮自体を防ぐことができれば大丈夫という理由です。

片頭痛の症状が出る前に、生あくびが何度も出たり気分が悪くなったりすることがあります。
これは脳の中の血流が悪くなっている証拠です。
肩や首が凝ることによって片頭痛が起きることがよくあります。
これは筋肉の中の血流が悪くなったために脳が血管を拡張させようとして起こる痛みなのです。

塩酸ロメリジンには、血管拡張作用の他にも血管の炎症を抑制してくれたり、セロトニンを放出しないように血小板の凝集抑制をしてくれたり、拡延性抑制を改善してくれたりする働きがあります。
いろんな面から片頭痛を抑制してくれる薬ですから予防薬としての確かな効果を期待でき安心して利用できます。


吐き気と嘔吐

頭痛によって引き起こされる付随症状として「吐き気」や「嘔吐」があります。
吐き気と嘔吐は違います。
嘔吐とは実際に吐くことで、吐き気とは嘔吐の予兆で吐く前の段階です。
一般的に吐き気と嘔吐は一緒にやってきます。
逆に吐き気を感じることなく突然嘔吐してしまった場合、その陰には重篤な病気が隠れている可能性があります。
危険な状態なのですぐに医療機関を受診してください。

吐き気や嘔吐は普通気持ちが悪いときや、喉や食堂に何かが詰まったときになります。
ですから頭痛によってその痛みから不快を感じ続ければ、吐き気や嘔吐を発生することは自然な流れと言えます。
実際には片頭痛によって吐き気や嘔吐を起こすときと、二次性頭痛のようにその他の病気が関係して吐き気や嘔吐を起こすときがあります。

片頭痛によって吐き気や嘔吐が起きるのは、血管の炎症によって頭痛になって、その炎症が神経を刺激することで吐き気や嘔吐を発生させているためです。
二次性頭痛の場合、吐き気や嘔吐で考えられる病気としては、脳の病気であるくも膜下出血や脳腫瘍、眼の病気である緑内障などが考えられます。

それでは吐き気や嘔吐が起きたらどのように対処したらいいのでしょうか。
まず炭酸飲料やコーヒー、香辛料などの胃に負担がかかるものは控えます。
食事もおかゆなどの消化のいいものを少しずつ様子見しながら食べるようにします。
並行して頭痛の痛みを抑える治療も行ってください。
片頭痛などの一次性頭痛の場合は、抗炎症剤を投与するなどの治療をします。
二次性頭痛の場合は、素人判断せずに速やかに専門医に相談してください。


めまい

突然視界が回転したように「めまい」を感じることも頭痛の付随症状にあります。
視界がゆがんだり回転したりするめまいの場合は、一般的に耳の病気を疑います。

そもそも「めまい」とは、耳の中にある「内耳」という部分にある器官「蝸牛」と「三半規管」などに異常が起こることによって表れる症状です。
蝸牛と三半規管は人間の体のバランスを保つ、平衡感覚をつかさどっている部分です。
そのため耳が病気になるとこの平衡感覚が崩れてしまい視界がゆがんだり回転したり見えるのです。

めまいには脳も大きく影響しています。
蝸牛と三半規管に信号を送っている部分の脳に異常が起こるとめまいがすることがあります。
脳が体とやりとりしている部分の信号がきちんと伝わらなくなると体の制御が利かなくなってしまうのです。
ですから頭痛によって脳血管に炎症を起こしたために耳への信号がうまく伝わらなくなってめまいが起こるというわけです。

頭痛の中でもめまいが起こりやすいのが片頭痛です。
片頭痛では目の奥の方に痛みを感じます。
そのため視界がぼけたり歯車のようなものが見えたりする閃輝暗点になったりします。

また頭痛とめまいがしょっちゅう一緒に起こる人は「脳卒中」の危険性があります。
脳卒中では頭痛とめまいが症状の進行によって表れます。
脳卒中がさらに進行すると言語障害や麻痺がでるので早めに医療機関を受診して検査する必要があります。

めまいが起こった場合の対処法としては、まずじっとしていることです。
その場で目を閉じて安静にしてください。
頭痛からきているめまいの場合は、頭痛薬を飲むことで改善されます。
しかし頭痛薬を飲んでもめまいが治らなければ脳血管障害も疑うべきなのですぐに医療機関を受診してください。


肩こり

肩こりが原因となって頭痛が引き起こされることはよくあります。
慢性的に肩こりに悩んでいる人の多くは慢性的に頭痛にも悩まされています。

肩こりが起こる原因としては日頃のストレスや寝違えなど様々な理由が考えられます。
それでは肩こりから頭痛が起こる仕組みを説明します。
首から上腕にかけて「僧房筋」という部位があります。
この筋肉が緊張することで肩こりは起こります。
緊張状態がしばらく続くことで筋肉はパンパンに張ります。
このようにして強張ってしまった筋肉は違和感や痛み、不快感や重量感を受けます。
緊張した肩の筋肉が血行を阻害することによって頭の中の血管に炎症を起こします。
その炎症によって頭痛が引き起こされると言うわけです。
肩こりが原因で起こる頭痛を「肩こり頭痛」と言います。

また顔面の表情筋などに関係している三叉神経は、周りにある血管が拡張すると圧迫されて炎症を起こしてしまいます。
この炎症によって顔や頭が痛くなることがあります。
これは頭痛とは違って「三叉神経痛」と言います。
三叉神経痛は血流が増大することで血管が拡張して起こります。
肩こり頭痛と間違えられやすいですが違うものです。
肩こり頭痛では目の辺りから後頭部にかけて痛みがあり、三叉神経痛では目の周りはもちろん顔面に痛みがあります。

肩こりが原因で頭痛が起きますが、逆に頭痛が原因で肩こりが起こることもあります。
片頭痛などで慢性的に痛みを感じていることで脳が刺激に対して敏感に反応するようになるのです。
そのためちょっと肩が凝っていて痛みを感じただけで頭痛を引き起こすということがあるのです。

肩こりの対処法としては、もんだりマッサージをしたりして筋肉をほぐして体の血行を良くすることです。
温泉などで体を温めて肩こりを鎮めることも有効な手段です。


その他の症状

頭痛によって起こる付随症状には、吐き気や嘔吐、めまい、さらに肩こりなどがあるとご説明しました。
しかしその他にもまだ多くの症状があります。
ここではその他の症状を説明します。

片頭痛や群発頭痛などによって「目の充血」症状が表れます。
頭痛によって血管が拡張することで、眼球の血管が引っ張られるのです。
そのため血流量が増加して目の充血が起こります。
目が充血する病気としては、頭痛以外にも脳腫瘍など脳の病気が関係している場合がありますから注意が必要です。

また二次性頭痛の場合「発熱や発疹」症状が表れることがあります。
これは髄膜炎の影響によるものが考えられます。
髄膜炎は危険な病気ですから注意が必要です。

二次性頭痛の場合で、くも膜下出血や髄膜炎などの重篤な病気によるもののときは痛みが増強することがあります。
くも膜下出血では、光っているものを見るだけで痛みが強くなることもあります。
また脳障害に関係のある頭痛の場合は、病気が進行すると麻痺が残ることがあります。

このようにして頭痛には様々な付随症状があります。
たんなる頭痛だと決め付けてしまうことなく、その原因を探ることはとても大切です。
一つの症状を見るだけではなく総合的に判断できるように、適切な診察を受けることが大切です。
決して素人判断で市販薬を飲んで痛みをやり過ごして終わりにしてしまうことがないように、専門家に相談してください。
手遅れになれば症状が悪化して後遺症が残ることも十分に考えられるのです。